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うちゅうのまいご

宇宙の迷子

海野 十三

「少年クラブ」1947(昭和22)年4月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,497 字 · 29 页

青空文庫

それにね、ぼくは前から、月の世界には生物がいるにちがいないと推理をたてているんだ」

「へえ、ポコちゃんだけですね、月の世界には生物がいるなどと考えているのは……。もっとも大昔は、月の中にウサギがすんでいて、もちをついているという話があったが、あれは伝説にすぎないですね」

「ぼくはそのウサギのことをいっているのじゃない。もっとすごいやつがいやしないかと思う。それで、むこうへいったら、どんどん地面を掘りさげて、月の生物をさがしてみるつもりなのさ」

ポコちゃんのきばつな話は、そのへんでやめてもらい、もう一つきいてみた。

「こんどの探検では大宇宙をとぶわけですが、航空中になんぎをするような所はありませんか」

「やっぱりいちばんくるしいのは、重力平衡圏を通りぬけるときでしょうね。もしぼくたちの宇宙艇の力がたりなくなったり、エンジンが故障になると、宇宙艇は前へも後へも進むことができなくなり、永遠にその宇宙の墓場につながれてしまうでしょう。ぼくはしんぱいしています」

「なあに、だいじょうぶさ。故障さえおこらなければ、すうすうと通っちまうさ。今からしんぱいしてもしかたがない。