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うちゅうせんぺい
宇宙尖兵
海野 十三
「新青年」1943(昭和18)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 35,974 字 · 72 页
その間に、僕は戸口のところへいって、把手を廻して押してみた。扉は錠が下りているらしく、押せども蹴れども、開きはしなかった。
もう無体に癪にさわってきて、そこらにある什器家具を手あたり次第にぶち壊してやろうかと思い、まず卓子に手をかけたのであるが、やっぱり駄目だった。卓子は、すこぶる簡単なもので、一枚板に足がついているだけのものだったが、ぶつかってみると仲々頑丈で、こっちの腕が痛くなった。超ジュラルミンか何かで出来ているらしい。
抵抗すればするほど、こっちが損をすることが分ったので、僕はもう諦めて、どうでもなれと長椅子の上にふんぞりかえって寝ていた。そのうちに亢奮の疲れが出てきたのか、睡くなった。そのままとろとろと眠る。
なにか物音がしたので、目がさめた。
はっとして、目を明けて部屋を見廻すと、白い上衣を着たドイツ人の給仕が、卓子の上に食事の盆を置くところだった。
「やあ、ご苦労。もう食事の時間かね」
僕は、坊主憎ければ袈裟までもの譬のとおり、この美青年の給仕を呶鳴りつけたい衝動に駆られたのを、ようやくにしてぐっと怺え、誘導訊問風に呼びかけた。
「はい、さようでございます。