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たからづかおいたちのき

宝塚漫筆

小林 一三

小林一三『宝塚漫筆』。同一底本的分册已合并为一书。收入:宝塚生い立ちの記、東京宝塚劇場の再開に憶う、アーニイ・パイルの前に立ちて。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 26,995 字 · 53 页

青空文庫

の縁遠い話だろうが、私の女性観を言わせてもらうとやっぱり第一に健康でなくてはダメだと思う。健康美こそ美人の第一要件だ。ヒョロヒョロして歌麿の絵に出て来るようなのは美人ではない。今だってやはりそうだろう。宝塚の卒業生がいい奥さんになるというのも健康美だからだ。舞台へ出て、冬でもはだしで踊る訓練をして来ているから、体が鍛えられている。私は肺病やみのような女はいいと思ったことがない。少し肥って頑丈な女の方がずっとよい。

学生時代のことであるが、福澤先生の四番目のお嬢さんで、後に住友の重役の志立鐵次郎氏の奥さんになったお瀧さんという人を健康美に輝くすばらしい女性だと思って見ていた。学生時代、十六からハタチまで五年間おった寄宿舎からは、福澤先生の家がよく見えて、先生の家から出てくる婦人がいつもみんなの評判になった。今でも覚えているが、上からお里さん、お房さん、お俊さん、お瀧さん、お光さんといって、お嬢さんが五人あった。ところが、福澤先生のお嬢さんは、みんなベッピンなんだけれども、弱々しい。その中にあってお瀧さんだけがよく肥って元気そうだった。お瀧さんはその頃十六、七であったろう。