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しょうぐん

将軍

芥川 竜之介

明治37年黎明,一队士兵带着白襷奔赴死亡战场,路上有人抱怨荣誉换不来酒钱。想要活命的士兵与悲壮的命运冲突,你会怎么选?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,852 字 · 31 页

青空文庫

また恐怖に挫がれないためには、出来るだけ陽気に振舞うほか、仕様のない事も事実だった。

「べらぼうに撃ちやがるな。」

堀尾一等卒は空を見上げた。その拍子に長い叫び声が、もう一度頭上の空気を裂いた。彼は思わず首を縮めながら、砂埃の立つのを避けるためか、手巾に鼻を掩っていた、田口一等卒に声をかけた。

「今のは二十八珊だぜ。」

田口一等卒は笑って見せた。そうして相手が気のつかないように、そっとポケットへ手巾をおさめた。それは彼が出征する時、馴染の芸者に貰って来た、縁に繍のある手巾だった。

「音が違うな、二十八珊は。――」

田口一等卒はこう云うと、狼狽したように姿勢を正した。同時に大勢の兵たちも、声のない号令でもかかったように、次から次へと立ち直り始めた。それはこの時彼等の間へ、軍司令官のN将軍が、何人かの幕僚を従えながら、厳然と歩いて来たからだった。

「こら、騒いではいかん。騒ぐではない。」

将軍は陣地を見渡しながら、やや錆のある声を伝えた。

「こう云う狭隘な所だから、敬礼も何もせなくとも好い。お前達は何聯隊の白襷隊じゃ?」

田口一等卒は将軍の眼が、彼の顔へじっと注がれるのを感じた。