轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
こいずみやくものかていせいかつ
小泉八雲の家庭生活
萩原 朔太郎
室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,379 字 · 33 页
八雲は縁側に立ってそれに聞き惚れ、『いかに面白いと楽しいですね』と言って喜んだが、また『私、心痛いです』と言った。何か心配でもあるのかと夫人が聞いたら、あまり楽しくて嬉しいので、いつまでこの家に住み、いつまでこんな幸福が続くかと思い、それがまた心配になって来たと言った。そうした彼の言葉通りに、現実の心配が迫って来た。老いが既に来り、死の近づいて来たことを知った彼は、すべての自然を感傷的に眺めることから、万象に対して愛以上の深いものを注いだ。ある晩秋の日に、庭の桜が返り咲きをしたのを見て、『春のように暖かいから、桜思いました。ああ今、私の世界となりました。で咲きました。しかし……』と言って悲しげに『かわいそうです。今に寒くなります。驚いて凋みましょう』と言った。桜は実際その日一日で散ってしまった。またその同じ秋の夕べ、籠に飼ってる松虫が鳴いてるのを聞き、『あの小さい虫、よき音して、鳴いてくれました。私なんぼ悦びました。しかし段々寒くなって来ました。知ってますか。知っていませんか。直に死なねばならないということを。気の毒ですね。かわいそうな虫』と寂しげに言い、この頃の暖かい日に、そっと草むらの中に放してやれ、と家人に言いつけた。