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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「富士男君、それはきみの平生ににざる言だ、もしそのようになったら、きみはきみを選挙した一同の信頼を、なんによってつぐなうのだ。なんによって一同に対する義務をつくそうというのか」
ゴルドンの言は富士男の胸を強くうった。
「そうだ、ぼくは自分の重大な責任をのがれようとした、信頼されたら水火をも辞せないのが、日本人の気性だ、困難がかさなればかさなるほど、それにたえて打ち破ってゆかなければならないのだ」
こう思うとかれは胸が軽くなるのをおぼえた。
「ゴルドン君、ありがとう、ぼくは全力をつくしてあたるよ」
「たのむ。ぼくもできるだけ協力しよう」
ゴルドンは富士男の手をとってかたくにぎった。ふたりの目には感激の涙が光った。
人生はつねに寸善尺魔である。富士男とゴルドンが、ドノバン一派に対する善後策を考えだすひまもなく、不幸な分裂が思いがけなく、その晩におこった。
モコウが、晩餐のあとのコーヒーをくばってまわった。かおり高いコーヒーをうまそうにすすりながら、一同は昼の競技の話でむちゅうだった。とテーブルの一隅でひたいをあつめてなにごとか話しあっていたドノバンが、とつぜん立ちあがった。