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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

フハンが先頭になって走った。ケートをとりまいて洞穴の年少組が、ハンケチや帽子をふってむかえた。

「みなさんおなかがすいたでしょう、さあ早くいらっしゃい」

とケートがいった。

食堂はきれいにかたづいて、食卓にはごちそうがつまれ、うまそうなにおいがたちこめていた、みなはクンクン鼻を鳴らした。

「やあやあ、ぼくの料理よりはずっとうまい」

とモコウがいった。

「そりゃおばさんは女だから、料理は専門さ」

とゴルドンがいった。

「でも、モコウ君の料理もなかなかおいしい」

とドノバンがいった。

「いや、それほどでもありませんや」

とモコウが頭をかいた。

「これからはケートおばさんと、モコウ君と、腕のじょうずがそろったから、ぼくらは胃をこわさないように気をつけねばならない」

と富士男がいった。一同は笑った。

ドノバンの性格は一変した。かれは富士男の命令は忠実にまもった、雨が降って地が固まるように、少年連盟は以前に倍した一致協力ですすんだ、四五日がすぎた、だが海蛇などの悪漢の消息はようとしてわからない、黒雲が頭をおしつけるように、一同は不安と恐怖のあいだに、心がおちつかない。