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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

たこの尾には、一つのかごがとりつけられた、これはサクラ号の甲板にあったもので、このなかにひとりがはいってあがるのである。

「ゆれて落ちるようなことはないだろうか」

とひとりが心配そうにいった。

「それは実験すればわけはない」

とサービスがいって、素早くかごのなかにはいった。それはすわって乳のあたりまでかくれた。

「ほれ、だいじょうぶだ」

とサービスが得意げにさけんだ。

「でも空にあがっても、おりたくなったときはどうするんだい」

と善金がいった。

「それは、かごのふちに一条の糸をつけておく、糸には一個の鉄環をとおしておいて、糸のはしは地上のひとりが持つんだ、おりたくなったら、上から鉄環をはなてば、それがあいずになる」

とバクスターが、ポケットから一個の鉄環を出して一同にみせた。

「じゃすぐあげてください」

と幼年組ははしゃいでさけんだ。

「いや、それは晩まで待ってくれたまえ、まっ昼間にあげては、悪漢どもにわざわざぼくらの居所を知らせるようなものだ」

と富士男が一同のはやる心をおさえた。

夜がきた、南西の風が吹いて、たこをあげるにはかっこうである、月は午前の二時にならなければ出ない、星の数もまばらである、広場には絞車盤がすえられ、サクラ号が船脚をはかるために用いた測量索をまいて、たこの糸とした、たこにつるさがったかごには