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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

サービスはかくかくとのぼせあがってどなりながら、五、六回転落ののち、やっとだちょうの背中に乗った。

「どうだい」

とかれは一同を見おろして微笑した。

「いよう、うまいうまい」

「これから走るところを見せてやるぞ、びっくりしてこしをぬかすなよ」

「見せてくれ」

「ようし」

サービスは手綱をとって、だちょうの目かくしをはずした。その一せつな! だちょうはかなたの森をさしてまっしぐらに走りだした。脚は長し、食には飽きたり、自由を得ただちょうの胸には、春風吹きわたり、ひづめの下には春の雲がわく。

「やあやあ、天下の名馬!」

少年たちはあっけにとられてかっさいした。と同時に、サービスの声がはるかにきこえた。

「助けてくれい」

一同はわれさきにと走った。サービスは林のなかに投げだされて、だちょうは影も形もない。

「おい、どうした」

とガーネットがいった。

「うん」

「天下の名馬はどうした」

とゴルドンがいった。

「うん」

「どうしたんだ」

「こしがぬけた」

一同は笑いながらサービスをたすけおこした。サービスのからだには、なんの異状もなかった。

「だから早く食えばよかった」

とモコウがいった。