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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「なんにもありません」
「いや、そんなことはない、みながそれで心配してるんだ、ぼくにうちあけてくれ」
「ぼくはね、兄さん」次郎はなにかいわんとしてくちびるを動かしかけたが、すぐ両眼にいっぱいの涙をたたえ、「ごめんなさい兄さん、ぼくが悪いんです。ぼくが悪いんです」
「なにが悪いのだ」
次郎はわっと泣きだした、それから富士男がなにをきいても答えなかった。
一同がいろいろ苦心するにかかわらず、やっぱり食料は日一日とへっていった。このうえは大規模をもって食料貯蓄の方法をとらねばならぬと、富士男は決心した。かれはゴルドンとはかって、湖畔や沼沢や、森のなかに、ベッカリーやヴィクンヤ等の、大きなけものをとらうるにたるほどの、大じかけなおとし穴をつくることにした。
年長組がこの大きなおとし穴をつくりつつあるあいだに、年少組はバクスターを首領にして、ヴィクンヤなどを入れておく小舎を建てることにむちゅうになった、小舎はサクラ号から持ってきた板をもってつくり、屋根は松やにを塗った油布をもっておおい、小舎の周囲には森からきりだした棒杭をうちこんで柵とした。
小舎のなかにはゴルドンらがとらえてきたもののほか、新たにおとし穴でとらえたラマ一頭と、バクスターがイルコックとともに飛び弾で生けどった牝牡二頭のヴィクンヤがいた。