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やまぶきちょうのさつじん
山吹町の殺人
平林 初之輔
「新青年」1927(昭和2)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,530 字 · 37 页
上野探偵からの知らせで、×××署の前まで三四郎の釈放されるのを迎えに来ていた嘉子が、署の構内から出て来る未来の夫の姿を見出したのはその日の夕方近くだった。二人は感慨無量でしばらく無言のまま顔を見合わしていたが、やがて女の方が口をきった。
「わたし、貴方だとばっかり思ったものですから、心配で心配で……」
「僕はまた嘉(よし)ちゃんだとばかり思って心配していたんだ。ほんとに嘉ちゃんじゃなかったのだね?」
二人は光子の屍体を引きとることを即座に可決し、その足で光子の霊前にそなえるべく花を買いに行ったのであった。
底本:「殺意を運ぶ列車 鉄道ミステリー傑作選」光文社
1994(平成6)年12月20日初版1刷発行
1999(平成11)年1月10日7刷発行
初出:「新青年」
1927(昭和2)年1月号
入力:田中亨吾
校正:土屋隆
ファイル作成:野口英司
2001年12月31日公開
青空文庫作成ファイル:
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