轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あずさがわのじょうりゅう

山岳紀行文集 日本アルプス

小島 烏水

小島烏水『山岳紀行文集 日本アルプス』。同一底本的分册已合并为一书。收入:梓川の上流、上高地風景保護論、高山の雪、日本山岳景の特色、雪中富士登山記、雪の白峰、白峰山脈縦断記、谷より峰へ峰より谷へ、不尽の高根。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 138,795 字 · 274 页

青空文庫

ているようなこともある。

次に雪の面は、必ずしも板のように平面でなく、風の吹き荒れたままに漣波状をして、湖水のおもてに尖波が立ったような状能になり、そのまま凝っているのがある、また円い輪が幾つも列なって、同心円が出来ているのもある。ちょうどボートレースに、櫂からの雫が、河面にポタポタして、小さな円い輪を描いたのに似ている。これも風力が、雪片を飛散させて作ったのであろうと思われる。

最後に雪の「カアル」(Kar)またはサアカス(Cirques)というものについて述べる。これは雪が深く、岩壁に喰い入って、そこだけを、虫歯の洞のように、深く刳るので、刳られた崖が、椀を半分欠いたようになって、立っているのがそれだ。そこを刳りつくすと、また雪がずり下りて、一段低い所へ同じものを作るので、日本北アルプスにはそれが頗る多い。その最も標本的に現われているのは、越中薬師岳(二九二六米突)、信州黒部の五郎岳(二八四〇米突)などで、一体に槍ヶ岳から以北、即ち立山山脈、または後立山山脈に頗る多い。私が薬師岳で観察した所に依ると、凡べてのカアル皆然りとは言われないが、カアルの初期は、雪が横一文字に堆くなっているに過ぎないが、その両端の垂下力が遅く、中央が速いためか、第二期には三日月形に歪み、更に拡大して勾玉形になって来ている。