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しをうしないたるわれわれ
師を失いたる吾々
伊藤 左千夫
「心の花 第五卷第十一號」大日本歌學會、1902(明治35)年11月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,552 字 · 4 页
週報の歌を御選みありしかを、あえて考究して居るような風もなく漫然歌を詠みつつあるというごとき、人があるならば吾々のもっとも軽侮すべきことと存じ候、貴兄のごときは大に先生御生前中の怠慢を悔い、今にして覚然眼ざめ御奮励との仰せ同感至極に存じ候、野生等とて先生御生前中決して勉強したとは申難く顧て追考すれば赤面のことのみ多く候、しかしそれは今更後悔致し候とて何の詮も無之候えば、貴兄と同様今後いかに処すべきかを定め、それによって奮励するのほかなく候、
何と申ても先生御存生中は、真先に松明を振りつつ御進みありて、御同様を警戒し指導し、少しく遠ざかりたる時は高所にありて差招きくれ候ことゆえ、自然に先生に依頼するの念のみ強く、知らず知らず安心して暢気に不勉強致し候次第今更後悔先に立たざる恨有之候、松明の光常えに消えて寸前暗黒の感に打たれ停立黙考手探りして道をたずぬるというようなる趣に候、うかと致し候わば元来た道へ戻るようなことなしとも極らずまことに何とも不安心の至りに候、
永遠のことは分り申さず候えども、差当り思就たるは左の二ヶ条に候、これによって将来の針路を定め、自働的松明を得度と存じ候、他の指導に依頼して暢気な行路をたどりし吾々、にわかに自動的に道を求めねばならぬ