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へいわうんどうとぶんがくしゃ

平和運動と文学者

宮本 百合子

一九四八年十二月二十五日、新日本文学会主催「文芸講演会」における講演

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,987 字 · 29 页

青空文庫

蔭でよく働く人が自由に活動できれば、そういう人達は日本の民主化を邪魔する仕事がいくらでも出来る。そして彼らはそれをはっきり知っています。自分たちがまだ利用される余地があったということを、したがって、自分たちとして利用する力もある、ということを。これは、私どもの明日の発展的な運命に対立した立場であり、その立場についてのはっきりした自覚でもあるでしょう。ファシズム、日本の旧軍部の力が生きている実感が与えられていないならば、どうして東條の家族が「お父さんは生きている」というふうなおそろしいことをいえるでしょう。この言葉は極東裁判の、長い間の調査、それからまた最後の判決決定――世界の理性を嘲弄しているものです。東條は死んでも信念は死なないと云い、ファシズムの存続が明言されていることは、きわめて厳粛に、きわめて真面目にわたしども人民が考えなければならない。現在私どもはいろいろの点でだまされています。私どもの人民としての知慧も決心もまだ十分でないんです。たとえばこんど釈放された人の中に天羽英二という人がいます。けれども、この情報局の局長であった人が、情報局というところで軍部が要求した日本の言論の自由の抑圧、出版の自由のはくだつ、文化、文学、学問の自主性を奪って、戦争宣伝に従わせ、つまりきょうの世代に青春をうしなわせ