轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
こうふくについて
幸福について
宮本 百合子
「婦人画報」1946(昭和21)年5月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,007 字 · 18 页
すべての人々が他人の利益のためにただ働きをしないでも、人間として人間らしく生きて行くことの出来るだけの必要条件がそなわったところとして楽園が考えられているのです。ですから楽園の話が出来ましたときには、もう人間の社会は大分進化しており、そのころには、世の中に奴隷の労働があったということがわかります。他人から労働を強制され、自分の喜びもなにもなく、暮さなければならないという人々の大きな層があって、その上に、ごく僅かな人たちが働かないで、怠惰に安楽に暮していました。それで、苦しみながら働いている人々が、自ら自分たちの人間らしい権利を求める気持を、楽園というものの第一条件として、神の下に人間は平等であるという観念によってあらわしているのであります。
さらに、世の中が進みまして、中世の、騎士道の時代。騎士道と申しますのは、女の人に大変親切にする、強い者を挫き、弱い者をかばい助けるという精神によって貫かれたひとつの道徳でありますが、あなた方も、もし、そういうふうに、女の人に大変親切にやさしくやってくれたらと、憧れますでしょう。
この騎士道に一つの面白い話があります。