轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

きゅうどうちゅうそでん

弓道中祖伝

国枝 史郎

「キング」1932(昭和7)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,647 字 · 19 页

青空文庫

「恩地雉四郎と申す男、決して妾の一族では是無く、赤松家の不頼の浪人であり、以前から妾に想いを懸け、『養由基』ともども奪い取ろうと、無礼にも心掛けて居りました悪漢、それをお討ち取り下されましたこと、有難きしあわせにござります。今日まで彼の要望を延ばし、切刃詰まった今日になって、貴郎様に討っていただきましたことも、ご縁があったからでござりましょう」

こういう意味のことを篠姫も云って、助けられたことを喜んだ。

「今後のご起居いかがなされます?」

こう正次は心配そうに訊いた。

「実は明日大内家より、迎いの人数参りますことに、とり定めある儀にござります。その人数に連れられまして、九州へ妾下向いたします。雉四郎の難題を今日まで、引き延ばして居りましたのもそれがためで、さらに今日一日を引き延ばし、明日になった時難を避け、立ち去る所存でござりました」

こう篠姫は微笑しながら云った。

「きわどい所でござりましたな、私も日中和田兵庫殿に、お目にかかる事出来ませなんだならば『養由基』のお譲りを受けるという、またとある可くもない幸運に、外れるところでござりました」

「ご縁があったからでござります」