轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かいきじんぞうとう

怪奇人造島

寺島 柾史

「日本少年 付録」1937(昭和12)年8月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,159 字 · 87 页

青空文庫

それに、この氷は、化学的に急凍したものだから、大理石のように硬いのじゃ」

「人造島が、自由自在に、どこにでもつくられるようになると、飛行機は、安心して飛べますね」

「そうだ。戦争になると、人造島を各処につくって、そこを艦隊や、航空隊の基地とし、不安になれば、忽ち溶かしてしまうことが出来る」

「へえ、おどろいた。じゃ、人造島を発明した国は、戦争に絶対勝つというわけですね」

「人造島をつくったのは、わしだが、わしはまた、人造島に、ある種の人工霧を放射すると、忽ち溶けてしまうという、新しい兵器を発明したのだ。完成の一歩前だが、その研究をやっているのだよ」

老人は、梟のような眼を輝かした。

「あなたは、科学者ですね。博士ですね。そして、この島の主権者ですか」

「主権者?……。なるほど、この島の創造主だから、主権者であっていいわけだ。ところが、わしは、哀れな奴隷なのじゃ」

「えッ!」

作戦?

「日本の少年よ。われわれは、人造島の耐熱試験をするために、大平洋の真ン中へやって来たが、試験は大成功。そこで数日ののちに、この島を元の水に還して、本国へ引揚げるのだが、わしの科学の頭脳を、さんざん使った兵器会社の奴等は、不要になったわしを、この老ぼれ博士を、海洋に棄てて去るだろう」