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かいきじんぞうとう
怪奇人造島
寺島 柾史
「日本少年 付録」1937(昭和12)年8月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,159 字 · 87 页
「どうじゃ、疑うなら、もう一度、少年の屍骸に息を吹込んで見ようか」
「どうか、やって下さい」僕はわれを忘れて叫んだ。
「よろしい。おまえたちの眼の前で、屍骸が、立ち上るだろう。さっそく実験してみよう」
屍骸が動く
白衣の怪老人は、そのまま船室の方へ消えたが、再び現われたとき、例の大きな鞄を抱えてやって来た。「これが、わしの玉手函じゃ」彼は、不気味に笑って、陳君の屍骸の方へ、よろよろと近より、白衣の腕をまくり、鞄から、幾本かの注射器を取出し、屍骸に手をかけた。
「その辺に、ごろごろしている屍骸をみるがよい。三ヶ月の漂流で腐敗して、形は崩れているはずだのに、そのように生々しいのは、わしの創案した防腐剤のおかげじゃ、少年の身体の防腐剤を解消するために、ベツな注射を幾本か施すのじゃ」
「では、ほかの屍骸にも、その注射を施すと、みんなが生き還りますか」僕は、不安になって訊ねた。みんな生き還ったら、どんなにまた暴れるかしれないと、おもったからだ。
「いや、ほかの奴等は、死んだものに防腐剤を施したのだから、肉体のみを防腐したに止って生命は再び肉体に還っては来はせぬ。