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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭郁二郎『怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像』。同一底本的分册已合并为一书。收入:足の裏、穴、息を止める男、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、舌打する、植物人間、蝕眠譜、自殺、鉄路、脳波操縦士、古傷、鱗粉。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 页
源吉は、それから、京子を上手く誘い出すと、散歩にいい寄せて
『俺は、今日ここを罷めたんだ、明日は国元へ帰るから、もう二度と逢えそうもない、最後だから一緒にそこまで散歩してくれないか……』
そう、沁々というと、京子は、すぐ真に受けて
『あら、どうして罷めたの……。じゃ歩きながら聴くわ』
如何にも驚いたように、いったが、源吉はその顔色に、
(やっと邪魔者がいなくなるのか)といった安堵を読みとって、ふ、ふ、ふと嗤った。
二人は、散歩をしながら、いつか岩ヶ根の近く、雑木林まで来ていた。
其処で源吉は、到頭、そこで京子を殺して仕舞ったのだ。
あとは、時を見計らって、レールに、京子の死骸を置き、自分が列車を運転して行って、ずたずたに轢いて仕舞えばいいのだ。
彼は京子の力の抜けたくたくたな躰を、レールに載せると、――その間は、躰の具合が悪い、というのを口実にして、汽車は、非番の倉さんに代ってもらっていた――すぐ岩ヶ根の隣駅、Tに駈つけ滑りこんで来た列車を捕えて、倉さんと交代した。
六
源吉は、熱っぽい頬を、夜風に曝しながら、一つ一つが、余りに順序よく、破綻を起さなかったのが、寧ろ、あっ気なくさえ思われた。