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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭郁二郎『怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像』。同一底本的分册已合并为一书。收入:足の裏、穴、息を止める男、腐った蜉蝣、幻聴、孤独、舌打する、植物人間、蝕眠譜、自殺、鉄路、脳波操縦士、古傷、鱗粉。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 109,233 字 · 223 页
そこに行くまでには、自然の温泉を利用した温室が幾棟か並んでい、その温室の中には、蔓もたわわに、マスクメロンが行儀よくぶら下っているのが眺められた。
これは森源が考案したものだそうだけれど、今ではこの村のあちこちに、これを真似た自然温室が出来ていて、有力な副業になっているそうである。この点、森源は相当感謝されてもいい筈なのだが、しかし村人は彼に『変り者』という肩書をつけて、強いて交際しようとはしない――
私が、最初に森源に逢ったのは、散歩の途中、その温室でであった。
森源はカーキ色の仕事服を着て、せっせとマスクメロンを藁で作った小さい蒲団にのせ、それを支柱に吊り下げているところであった。私も、若しもこの男が人々のいう『変り者』ということを聞いていなかったならば、別に話しかけもしなかったであろうが、なまじ、予備知識を与えられていただけに、それに前いったような退屈さからの好奇心も手伝って、
「ほう、すばらしいものですね、これなら輸入ものに負けませんね」
といったものである。ところが、森源は、白い眼をあげて私を一瞥すると、
「ふん、輸入ものがいいと思ってるなア素人さ」