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かいだんぼたんどうろう

怪談牡丹灯籠

三遊亭 円朝

04 怪談牡丹灯籠

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,879 字 · 246 页

青空文庫

のは誠に愛情の深いものでございます。お嬢様は手を握られ真赤に成って、又その手を握り返している。此方は山本志丈が新三郎が便所へ行き、余り手間取るを訝り

志「新三郎君は何処へ行かれました、さア帰りましょう」

と急き立てればお米は瞞かし、

米「貴方何んですねえ、おや貴方のお頭がぴか/\光ってまいりましたよ」

志「なにさそれは灯火で見るから光るのですわね、萩原氏々々」

と呼立てれば、

米「何んですねえ、宜うございますよう、貴方はお嬢様のお気質も御存じではありませんか、お堅いから仔細はありませんよ」

と云って居ります所へ新三郎が漸よう出て来ましたから、

志「君何方にいました、いざ帰りましょう、左様なればお暇申します、今日は種々御馳走に相成りました、有難うございます」

米「左様なら、今日はまア誠にお草々さま左様なら」

と志丈新三郎の両人は打連れ立ちて帰りましたが、帰る時にお嬢様が新三郎に

「貴方また来て下さらなければ私は死んでしまいますよ」

と無量の情を含んで言われた言葉が、新三郎の耳に残り、暫しも忘れる暇はありませなんだ。

三

さても飯島様のお邸の方にては、お妾お國が腹一杯の我儘を働く