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かいたんしょうせつのはなし
怪譚小説の話
田中 貢太郎
在线阅读田中 貢太郎《怪譚小説の話(かいたんしょうせつのはなし)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,813 字 · 4 页
理を聞いてみると、三つの時に兇漢に刺されて傷があるからだといった。
要するに六朝小説は支那文学の源泉で、それが小説になり、戯曲になり、詩になり、その流れは『捜神記』『剪燈新話』『西湖佳話』『聊斎志異』というような怪譚小説になった。秋成の蛇性の婬は『西湖佳話』の飜案であるという事は今もいったが、円朝の怪談で有名な彼の『牡丹燈籠』は『剪燈新話』の中の『牡丹燈記』から出たもので、この牡丹燈記の話は、他にもいろいろな話になっている。小泉八雲の怪談の中にある耳なし法師の話も、やはり『牡丹燈記』の変形である。
小泉八雲の怪譚といえば、私の好きなものは狢の怪談である。商人が紀の国坂を通っていると娘が泣いている。傍へ往って慰めてやろうとすると娘が顔をあげたが、それは目も鼻もないのっぺら坊であった。商人は顫えあがって逃げていると夜鷹蕎麦がいた。ほっとして傍へ往くと、蕎麦屋の爺仁が理を聞くので、のっぺら坊の妖怪に逢った事を話すと、爺仁は顔をつるりと撫でて、こんな顔であったかといった。それも目も鼻もないのっぺら坊であった。
こののっぺら坊の話は、本所の七不思議の置いてけ堀と一つのものである。