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きょうりゅうとう
恐竜島
海野 十三
「PTA世界少年」1948(昭和23)年1月号~終了月は未詳
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,662 字 · 199 页
しかし心身の疲労はひどく、火のそばへは寄ったものの、誰も立っていられる者はなかった。そのまま、そのところに彼らは泥のような睡りに落ちていったのだ。これから暁がきて、前にものべたように、それらは一人一人起き出して、朝のさわやかな空気をすい、そして自分が平和な島の上に居ることを知って、元気をもりかえしていったのである。
朝食は、玉太郎にとって、この数日中一番の豪華版だった。探検団がボートに積んで来た食糧はここ四五日間をふつうにまかなうに十分であった。空缶の隅についたバターをほじくったり、椰子の実の白い油をかじって空腹をしのいでいた玉太郎にとっては、たいへんな御馳走であり、そしてまた彼に新しい元気をつけたことはたしかであった。
玉太郎は、朝食をとりながら、探検団の人々にむかって、これまでの話をのこらずして聞かせた。話が、ラツール記者と愛犬ポチの行方が今なお分らないというところまですすむと、探検団の連中はざわめきだした。
「これはたいへんだ。恐竜とこの島に同居するのでは、たいへんだ」
「やっぱり恐竜は人間をくうんだね。そこまでは考えなかった」
「人間をくうとは、まだはっきり断定できないだろう」