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きょうりゅうていのぼうけん

恐竜艇の冒険

海野 十三

「少年読物」別冊、1948(昭和23)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,806 字 · 22 页

青空文庫

それを中へ入れるのを忘れて、その潜水艦が海の中へ潜ってしまえば、小麦粉はもう、永久にサヨナラだ」

「ああ、分かりました」

ぼくたちは操縦を一生けんめいに練習した。アミール技士は、ぼくたちの熱心さに対し、第一等のことばでほめた。

ぼくたちが、たいへん熱心なのには、別にわけがあった。それはこの豆潜水艇を手に入れてからあとで、サムとぼくとが、すばらしい計画を思いついたからだ。その計画を思う存分行うためには、豆潜の操縦がうんと上手になっていた方がよいのであった。

みなさん、ぼくの大計画が何であるかお分かりですかな。

もうここでお話してしまいましょう。それはね、ぼくたちは豆潜水艇を使って、海の中に恐龍を出すのである。

恐龍! 知らない人はないでしょうね。

数千万年前に、地球の上にすんでいたという巨大な爬虫類である恐龍。頭の先から尻尾まで三十何メートルもあるというすごい恐龍。いつだったか、ヒマラヤ山脈のふもとの村にあらわれて、人々をおどろかしたというあの恐龍。トカゲのくびを長くして、胴中をふくらませたような形をして、列車の上をひょいとまたいで行ったという恐龍。