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わがじんせいかん
我が人生観
04 (四)孤独と好色
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,633 字 · 16 页
夜がきた。GHQとの約束はもうとり返しがつかないし(GHQというような一つの絶対な権力をもつものの圧力が、このとき、彼の絶望感にどれぐらい大きな圧力でのしかかったか想像を絶するであろう)彼の職場ではどのようなことが起り、クビ切りどころか、彼自身がクビを切られているかも知れず、現に首脳部の人たちが彼のクビ切りを相談しているかも知れない。そのような幻想が起り、彼の関節から力がぬけ、ぬかるみへはまッた足をひッこぬく力も失せて、ぬかるみを出るまで這って歩かねばならないような状態がつづいたかも知れない。
どうしてよいか分らない。どこを歩いているか見当がつかない。しかし、たしか、電車が通っていたはず。線路が近かったはずだが。……
こうして彼の絶望感孤独感は深まる一方で、ついに自殺を選ぶに至ったかも知れないし、又、その途中に、暴漢に殺されてしまったかも知れない。しかし、衣類や所持金や高価な腕時計などが盗まれなかったところをみると、偶然出会した暴漢に殺されたのではないようだ。計画的殺人か自殺かのいずれかであるらしい。
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以上は、下山総裁に自殺の場合もありうることを想定して、そのエスキスを試みたにすぎない。