轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
「すいりしょうせつ」
「推理小説」
宮本 百合子
「青年新聞」1949(昭和24)年7月19日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,217 字 · 5 页
どういう事件であるにしろ、本質は、政府の首きり政策が原因である、と死のモメントから人々の注意がそらされつづけている。これはなぜだろう。下山事件がおこると早速「非常事態宣言」の用意があると首相が声明し、それをのせたのは読売新聞であり、他新聞は、自殺説・他殺説それぞれの客観的根拠を語っているが、読売の記事は一貫して犯罪性を濃く表現し、しかもそれを何のよりどころもないのに共産党、組合と結びつけている傾向が露骨である。日ごろ進歩的な意見をもっている作家である豊島与志雄、新居格氏などからさえ、この新聞はまるで共産党系統のだれかが暴力的行為を仕組みでもしたような話をひき出している。田中耕太郎氏の談話などは、事件が明瞭にされたときには、共産党に対するその発言の社会的責任をとわれてしかるべき性格のものである。
一九三三年二月二十七日、政権をとって一ヵ月のナチスがゲーリングを先頭にしてドイツ国会放火事件を仕組んだ。放火人ファン・デア・ルッベは共産党員と自白し、後生大事に党員証を身体につけていた。しかし裁判で、ルッベがナチスのまわしものとしての正体が明かにされドイツ共産党幹部トルグラーやデミトロフは無罪となった。