轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぶんがくのたいりくてきせいかくについて

文学の大陸的性格について

宮本 百合子

「月刊文章」1940(昭和15)年11月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,628 字 · 9 页

青空文庫

「山の英雄」という訳名よりも、「ほかの神々」という原名の方が遙に内容に切実である。

バックはこの作品で、アメリカが、社会的な気風の特長の一つとしていつも社会全体にとっての英雄を渇望していて、何か偶然のきっかけでそのような英雄にまつりあげられた平凡な一市民は、そのためにドライサアの「アメリカの悲劇」では主人公クライドにとってのりこえられなかった貧富の堰ものりこえる代りに、人間としての生活の自主を全く喪って、英雄業者として四六時ちゅう行動を掣肘され支配され、ハリウッドのスタアのような人為的雰囲気で生存しなければならない悲惨を、バート・ホームと妻キットの性格の相剋と絡めて描いているのである。

この小説は「アメリカの悲劇」が書かれてから三十年経っている今日のアメリカ社会の性格をとらえていて、社会の歴史の動いて来ている姿がまざまざと理解される。アメリカの所謂名門旧家の人々が、いつしか社会の推移につれて教会の神のほかの神々である金力のほか有名人という気まぐれな神にも支配され奉仕するようになって来ていること、しかもそこにアメリカ的実務性にしたがって有名人製造というビジネスの存在する有様を、バックは描き出しているのである。