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ぶんげいとどうとく
文芸と道徳
文学到底该不该受道德约束?夏目漱石用他特有的幽默和犀利,在演讲中抛出深刻见解,听完你会对文学有新的认识。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,678 字 · 32 页
その結果一部的の反動としては、浪漫的の道徳がこれから起らなければならないのであります。現に今小さい波動として、それが起りつつあるかも知れません。けれども要するに小波瀾の曲折を描く一部分に過ぎないので大体の傾向から云えばどうしても自然主義の道徳がまだまだ展開して行くように思われます。以上を総括して今後の日本人にはどう云う資格が最も望ましいかと判じてみると、実現のできる程度の理想を懐いて、ここに未来の隣人同胞との調和を求め、また従来の弱点を寛容する同情心を持して現在の個人に対する接触面の融合剤とするような心掛――これが大切だろうと思われるのです。
今日の有様では道徳と文芸と云うものは、大変離れているように考えている人が多数で、道徳を論ずるものは文芸を談ずるを屑しとせず、また文芸に従事するものは道徳以外の別天地に起臥しているように独りぎめで悟っているごとく見受けますが、蓋し両方とも嘘である。その嘘である理由は今までやって来た分解で御合点が行ったはずであります。もっとも社会と云うものはいつでも一元では満足しない。物は極まれば通ずとかいう諺の通り、浪漫主義の道徳が行きづまれば自然主義の道徳がだんだん頭を擡げ、また自然主義の道徳の弊が顕著になって人心がようやく厭気に襲われるとまた浪漫主義の道徳が反動として起るのは当然