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ぶんげいじひょう
文芸時評
宮本 百合子
「報知新聞」1937(昭和12)年8月25~29日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,869 字 · 14 页
『文芸』の「現在中国文学界鳥瞰図」(鹿地亘氏)「抗日作家とその作品」(武田泰淳氏)を読むと、地球の東半球の文学もいかに意義ふかい呻きの中にいるかが察せられる。鹿地氏の文章で、何故今日まで中国文学が特にその理論的な面、批評の面で全く薄弱であるかという理由を学ぶすべての読者は、社会生活の複雑な旧い羈絆が文学を害することの夥しいことに驚かざるを得ないだろうと思う。中国の作家が封建的な重荷とたたかい時を同じくして歪んだる新しいものともたたかわなければならない苦難と堅忍とは、すべておくれて急に育った国の文化が生きぬかなければならぬ急坂な路なのである。
第三回の文化擁護の国際作家会議はアメリカで開かれるそうである。太平洋をかこむ諸国の文化の正当な開花のために来るべき会議が冷淡であり得るとは考えられないのである。
『文芸』や『星座』が試みはじめたつつましやかな民衆の文化交驩の機会が、どうかまたすみやかに恢復されることを願っている。
女の作品
三篇に現われた異なる思想性
中本たか子氏は数年来、非常な困難を経て、肉体にも精神にも深い損傷を蒙った。