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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
室生犀星『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』。同一底本的分册已合并为一书。收入:童子、ゆめの話、あじゃり、蛾、幻影の都市、香爐を盗む、三階の家、しゃりこうべ、天狗、童話、後の日の童子、不思議な国の話、不思議な魚、みずうみ。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 177,454 字 · 357 页
するとその男は、
「詩っていうのは新体詩のことですか。万年町の小唄の作者も詩がうまいんだという話ですよ。」
そう言いながら「わたしも文学希望で田舎から出てきたんですけれど、とうとう、こんな処へ陥り込んだのですよ。T先生S先生にもお会いしたことがありますよ。あのころからずっとやって居れば、今頃はどうにかなっていたかも知れないがなあ。」
関西なまりで言うと、そばにいたヴァイオリン弾きが笑い出して、肩から楽器をおろしながら皮肉そうに、
「こんな男が君何をやったって出来るものですかね。木賃にごろごろしているより外に能のない男ですよ。なにかの癖にああして泣言をいいますがね。」と、抉るような浮いた調子で言って「僕なんぞも三度も音楽学校の試験に落第したものですよ。学校のなかの芝草の生えたところがあるでしょう。あそこで胸をどきつかせながら試験場へ這入って行ったものです。けれども、それも今は話の種でさ。」自分で自分を卑下するように、からからと笑った。すると、さっきの男が、じっと見つめていたが、
「嘘を吐け、君が音楽学校の試験なぞを受ける資格があるものかね。第一、中学は卒えていないし、英語はビイルのレッテルも読めないじゃないか。