轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

室生犀星『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』。同一底本的分册已合并为一书。收入:童子、ゆめの話、あじゃり、蛾、幻影の都市、香爐を盗む、三階の家、しゃりこうべ、天狗、童話、後の日の童子、不思議な国の話、不思議な魚、みずうみ。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 177,454 字 · 357 页

青空文庫

」と言いながら、軽く思い上ったような調子で、

「食うには食えるんですよ。別に人さまに頭を垂げなければならないこともありませんしね。行き当りばったりで気に入ったところで唄っていさえすればいいんですよ。それだけが取りどころです。」と、歳太郎は言って安心したような顔になったが、「これで雨の十日も降られると、どうにもならなくなるんですよ。そと稼ぎはできないしね。蛆のように此処でねころんでいるんです。そんなときになると君などと遊んだ郷里の町などを考え出しましてね。あれはどうしたろうなどと思い出すんですよ。」と、三十近い能なしのかれは、眉根の薄くなるような寂しい顔をするのであった。

かれは先刻から室の隅に色白な少年が、じっと坐ったきりで少しも動かないでいるのを偸み見ていた。皆のあとにつきながら、口をもがもがさせていたが、少年の声音だけが皆の荒れたのにくらべて、なま若く不調和な高い調子になるので、すこし唄っては止め、そうしては居られなさそうに又急に、へんに跳ねあがるような声で唄っていた。そうしては時時かれの方を眺めながら、かれの視線に出会すとあわてて視線を外らし、いくらか惶てて声をへどもどさせるのである。