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あらたなプロレタリアぶんがく
新たなプロレタリア文学
宮本 百合子
アレゴリーと諷刺
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,478 字 · 11 页
こう書いて来て思うのだが、プロレタリアの力がのびてくるにつれ、諷刺の形式をとった文学は段々小型になって、ますます流動性せん動性をもって来るのではないだろうか。
もうこれからはゴーゴリの作品のような型で諷刺する諷刺文学は、プロレタリア文学の領域からは出ないのが当然だ。例えば「死せる魂」は傑作だが、プロレタリア的観点から農民はああ見られただけではすまない。それを書けば、諷刺より極めて弁証法的に扱われたリアリズムの小説になってしまう。
諷刺文学はいわばプロレタリア文学の行動隊である。
形は小さいが、活々したモーメントを批判し、到るところで、いろんな形で、敵の攻撃と自己批判をやってゆく、独特な文化的武器となるに違いないのである。
現に移動劇場の仕事は、よくこの諷刺文学の、小粒な活力を利用してわれわれに見せている。
作家がそういう小粒で便利な武器をどうしてドシドシ作れるか? ほんとに大衆と職場の動きを知らなければならないということになるのである。〔一九三一年七月〕