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うんめい

日本の文学 3 五重塔・運命

幸田 露伴

幸田露伴『日本の文学 3 五重塔・運命』。同一底本的分册已合并为一书。收入:運命、風流仏。

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 100,648 字 · 198 页

青空文庫

高巍の説は、敦厚悦ぶ可しと雖も、時既に晩く、卓敬の言は、明徹用いるに足ると雖も、勢回し難く、朝旨の酷責すると、燕師の暴起すると、実に互に已む能わざるものありしなり。是れ所謂数なるものか、非耶。

燕王の兵を起したる建文元年七月より、恵帝の国を遜りたる建文四年六月までは、烽烟剣光の史にして、今一々之を記するに懶し。其詳を知らんとするものは、明史及び明朝紀事本末等に就きて考うべし。今たゞ其概略と燕王恵帝の性格風を知る可きものとを記せん。燕王もと智勇天縦、且夙に征戦に習う。洪武二十三年、太祖の命を奉じ、諸王と共に元族を漠北に征す。秦王晋王は怯にして敢て進まず、王将軍傅友徳等を率いて北出し、都山に至り、其将乃児不花を擒にして還る。太祖大に喜び、此より後屡諸将を帥いて出征せしむるに、毎次功ありて、威名大に振う。王既に兵を知り戦に慣る。加うるに道衍ありて、機密に参し、張玉、朱能、丘福ありて爪牙と為る。丘福は謀画の才張玉に及ばずと雖も、樸直猛勇、深く敵陣に入りて敢戦死闘し、戦終って功を献ずるや必ず人に後る。古の大樹将軍の風あり。燕王をして、丘将軍の功は我之を知る、と歎美せしむるに至る。