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うんめい
日本の文学 3 五重塔・運命
幸田 露伴
幸田露伴『日本の文学 3 五重塔・運命』。同一底本的分册已合并为一书。收入:運命、風流仏。
N1 · 挑战 · 新字新假名 · 100,648 字 · 198 页
景隆は長身にして眉目疎秀、雍容都雅、顧盻偉然、卒爾に之を望めば大人物の如くなりしかば、屡出でゝ軍を湖広陝西河南に練り、左軍都督府事となりたるほかには、為すところも無く、其功としては周王を執えしのみに過ぎざれど、帝をはじめ大臣等これを大器としたりならん、然れども虎皮にして羊質、所謂治世の好将軍にして、戦場の真豪傑にあらず、血を※み剣を揮いて進み、創を裹み歯を切って闘うが如き経験は、未だ曾て積まざりしなれば、燕王の笑って評せしもの、実に其真を得たりしなり。
李景隆は大兵を率いて燕王を伐たんと北上す。帝は猶北方憂うるに足らずとして意を文治に専らにし、儒臣方孝孺等と周官の法度を討論して日を送る、此間に於て監察御史韓郁(韓郁或は康郁に作る)というもの時事を憂いて疏を上りぬ。其の意、黄子澄斉泰を非として、残酷の豎儒となし、諸王は太祖の遺体なり、孝康の手足なりとなし、之を待つことの厚からずして、周王湘王代王斉王をして不幸ならしめたるは、朝廷の為に計る者の過にして、是れ則ち朝廷激して之を変ぜしめたるなりと為し、諺に曰く、親者之を割けども断たず、疎者之を続げども堅からずと、是殊に理有る也となし、燕の兵を挙ぐるに及びて、財を糜し兵を損して而して功無きものは国に謀臣無きに近しとなし、願わくは斉王を釈し、湘王を封じ、周王を京師