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わせだだいがくのきょうし
早稲田大学の教旨
大隈 重信
「早稻田學報 第貳百貳拾五號」早稻田大學校友會、1913(大正2)年11月10日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,761 字 · 6 页
世界の文明は日に進歩しつつある。すべて世界の思想感情、すべて社会の状態は日に月に変化しつつある時に当って国を立て社会を為し、またこの国と社会とのために大学教育を施さんとするには、その根本として雄大なる理想がなくてはならぬ。今日本はまさに東西文明の接触点に立っている。吾人の大なる理想は文明の調和者として東洋の文明と西洋高度の文明と並行せしめ、調和せしむるにある。吾人はこの理想の実現に努めなくてはならぬ。この理想を実現するには何としても学問の独立、学問の活用を主とし、独創の研鑽に力め、その結果を実際に応用するにある。而してこれに任ずべきものは個性を尊重し、身家を発達し、国家社会を利済し、広く世界に活動することを以て自ら任じ、またその任に堪ゆるところの人格にある。これ即ち模範国民である。全体大学に学ぶものは多数ではない。多数国民の少数である。この少数の高等教育を受けたるものが国民の模範となる。国民の中堅はここに存する。国民の勢力はここに基するのである。それが国家を堅実に発達せしめ、すべて文明的事業の急先鋒となるのである。
而して模範的国民とならんとすれば知識のみではいかぬ。