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めいじてつがくかいのかいこ
明治哲学界の回顧
井上 哲次郎
04 結論――自分の立場
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,235 字 · 22 页
どうしてもその法律制度の拠って起るところの根本原理に基づかねばならぬ。その根本原理は単に社会現象として現われてきたものによって捉え得らるべきでなくして、広く哲理的に思索してはじめて到達し得らるるところの根本原理でなくてはならぬ。換言すればけっして派生的の枝葉の解釈によって満足し得らるるものではない。必ず終極の根本原理に遡ってはじめて徹底したる法理の概念が得らるる次第であるから、進化論のようなすでに運動を予想したる現象界の科学的理法によって解釈し得られると思うべきではない。進化論のみによって解し得らるるとなすならば、そのような法理は運動あって以上の現象界にとどまるものと見るほかないのである、といわなければならぬ。
九 哲学方法論
最後に哲学の方法論について一言つけ加えておきたいのは、西洋では哲学を攻究するにあたって、型のごとくギリシヤ以来の哲学を頭に持ちて考察するのであるが、わが日本においては、明治以来西洋哲学が輸入されて、どういう研究法を採るようになったかといえば、とかく西洋風に考察する。哲学といえば、ギリシヤから中世を経て、近世欧州殊にドイツに至るまでの哲学を哲学として研究し、それの延長もしくは継続という考えで攻究する。