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めいじてつがくかいのかいこ

明治哲学界の回顧

井上 哲次郎

04 結論――自分の立場

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,235 字 · 22 页

青空文庫

法則的に活動するよりほか、活動は可能でない。その法則的という方面は永久不変のもので、すなわち常住的のもので、そこに古今にわたり、東西に通じて、一定した方面がある。これが根本原理で、すなわち絶対というべきものである。この根本原理は静止的のものである、これがすなわち実在である。実在は静的であり、現象は動的である。その動的の方面を現象とし、静的の方面を実在とするので、動静不二、両者は全然同一体の両方面に過ぎないのであるが、思想家によっては単に動のみを力説する人がある。クローチェのごときは絶対運動として世界を見る、これはヘーゲルからきた考えであろうが、ヘーゲルも同じく絶対理性が永久に発展してゆく考えであるが、絶対としては発展の余地のあろうはずがない。また動という方面があれば必ず静という方面がなければならぬ。概念としては一方のみあって、その反対を否定するわけにいかない。この一般法則的状態がすなわちロゴスと名づけられてきたもので、これの世界的経営の上から見れば叡智ともいうべく、これを目的行動という方面からいえば Sollen ともいうべく、人間終極の理想ともいうべきである。