轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

16 その十五 赤罠

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 33,372 字 · 67 页

青空文庫

彼の帰宅がやや遅れたので、いつものように四名一しょに晩の食卓をかこむことができなかった。子供たちの食慾は父の帰宅を待ちきれないから、チヨはせがまれるままに子供たちに食事を与えた。ちょうど京都の松茸が本宅から届いていたから、これを鯛チリの中へ入れた。父母に先立ってこれを食したために子供たちは落命したが、父母はイノチ拾いをしたのであった。

この松茸の中に、松茸と全く同じ形の毒茸がまじっていたのである。

この松茸は京都方面へ出張した若い番頭の二助が買ってきたものだ。喜兵衛は食道楽で、地方出張の番頭たちは必ず土地々々の季節の名物を買ってくるのが山キの家法のようなものだ。秋の季節の京都ならば松茸と、云わずと定まっているようなものであった。

二助は背負えるだけの松茸を背負って帰ってきたようなものであった。喜兵衛はこれを近隣へ進物し、向島の寮へも届けさせた。

ところが、ここに奇怪なのは、他家へ進物した中にも、本宅に残った中にも毒茸は存在しなくて、向島の寮へ届けた小量の中にだけ毒茸が混入していたのである。そこで、京都の松茸の売店も、それを買ってきた二助にも罪がなく、松茸の荷を解き、いくつかに分けて、向島へ届けるのはこれと定まってから、それが向島に届くまでの間に何者かが毒茸を入れたのだろうと考えられたが、それが手から手