轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

15 その十四 ロッテナム美人術

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 42,950 字 · 85 页

青空文庫

「宇佐美通太郎です」

「そうか。たしかに、記憶している。お前の良人はどんな人だ。悪い奴だろう?」

「いいえ。お兄さまと同じぐらい、立派で正しい心の持主です。そして、勇気があります」

宗久はカラカラと空虚な笑声をたてた。

「オレの目をごまかすことはできない。お前はハリガネで松の木に縛りつけられたろう。そして泣いて叫んだろう。オレはそれをきいて行ってやろうと思ったが、足が痛くて、行くことができなかった」

兄はやっぱり狂っているのか。恐怖を必死に抑える苦しさ。ただ祈るばかりである。すると宗久の語気はケロリと変って、大きな目をあけて克子を探しながら、

「宇佐美通太郎はどこにいる?」

「いま、隣室に来ております。お兄さまの身を案じて、どのようにでもお役に立ちたいと堅い覚悟をいだいております」

「そうか。つれてこい」

実にケロリと変って、アッサリした言葉であった。

★

通太郎を連れて戻ると、宗久は自分が命じたことを忘れたように眠りかけていた。二人が到着の挨拶をのべても、二三分は目をあけなかった。ようやく、薄目をあけたが、特に通太郎の方も見ようとはせずに、