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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

17 その十六 家族は六人・目一ツ半

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,745 字 · 44 页

青空文庫

これがアンマの養女というものだ。

お志乃は美人ではないが、まア、醜いという顔でもなかった。これもオカネの気に入った。女アンマの稼ぎは裏表と云って、裏の稼ぎもあるし、それはアンマの養女にとっても同じことだ。

オカネの狙いたがわず、お志乃は変に色ッぽい女に育ちあがったから、オカネは旨を含めて、お客に手を握られたのを報告させ、その中からお金持の爺さんを選んで、特にサービスを差許す。そういう旦那が三人あった。

銀一とお志乃は車にのって稼ぎにでる。車夫を抱えると月給がいるから、近所の車宿の太七という老車夫と予約し、二人のアンマ代には車代も含まれているという仕組みになっているのである。

もっとも銀一が妾宅へ通うのも太七の車であるから、その車代もちゃんとお客が払うような復難な車代になっている。

弁内は馬の鼻息をたてて仁助の肩をもみながら、例の問わず語り。

「師匠を悪く云いたかアないが、ウチの師匠夫婦ぐらいケチンボーは珍しいね。アンマと芸者屋は同じことで、女アンマと芸者は表むき主人の養女となっているが、ウチのお志乃さんは本当に後とり娘の養女なんだよ。その養女に三人も旦那をとらせて、まだまだ七人でも十五人でも旦那をとらせるコンタンさね。