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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
21 その二十 トンビ男
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,486 字 · 57 页
亡妻杉代の兄は仲見世の根木屋というミヤゲ物屋。妹のお直とお安は裕福でない小商人へ縁づいたが、お直の生んだ次男の小栗能文(二十六)が杉代の次女京子(二十二)と結婚し、能文は平作の秘書番頭の役割、夫婦は平作の家に住みこんでいる。
長女伸子(三十)の亭主人見角造(三十三)はトビの子で平作が自分の秘書番頭を目当てに学資をだして三百代言に育てたが、鬼から人間に改心してタケノコメシを食うようになると、手広く荒カセギをやらなくなったから、今では自家用としては不用品。三年前に自宅から追ッ払って吉原の近くに三百代言の店をもたせてやった。そして代りに能文を末娘と結婚させて自宅へ入れて番頭とした。京子と能文は従兄妹同士の夫婦。しかし鬼はコセコセとした血の問題はとりあげない。
次男の石松は勘当された長男同様ちかごろ酒と女に身をもちくずし、跡目相続をカタにして諸方に借金があるらしい様子。兄と云い弟と云い、鬼のタネからはロクな男が生れない。石松は二十六だ。
主人平作もいれてタケノコメシに集る血族十二名。折ヅメの十四ひく十二は二。
「すると坊さんはお二人ですな」
「そんなムダなことはオレが大反対だ。