轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
04 その三 魔教の怪
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,829 字 · 45 页
ここに哀れをとどめたのは亭主の倉吉で、次第に奥の殿から下へ下へと放逐されて、平信徒もその末席、教会の下男、その又下働きのようなものに成り下っている。風呂の釜たきの牛沼雷象と同格、教会の寄生虫なみに扱われていた。
世良田摩喜太郎の政治的手腕によって、藤巻公爵を会長とし、町田大将を副会長とする後援会が組織されて天下の名士の名を並べているが、これは信徒とは関係がない。ただ名をかした程度であった。
ただ一人、教会に入れあげて微禄した名士に山賀侯爵がいる。この侯爵はまだ三十五、大そう頭の良い人だと将来を期待されていた人だが、別天王にこりかたまると完全なバカになった。もっとも侯爵夫人かず子が輪をかけての狂信者で、侯爵夫人にひきずられて次第に深間へはまったといわれている。
山賀侯爵はその宏荘な久世山の大邸宅をそッくり天王会の本殿に寄進してしまった。自身は、邸内の一隅にかねて弟達也の別居用につくっておいた質素な洋館へ引越し、わずかに残った株券で見る影もない生活をしている。弟達也は当年二十五、立派な青年紳士であるが、自分の住むべき家は兄貴に住まわれ、自分が割譲さるべき財産は兄貴に全部使い果たされ、やむを得ず兄の居候となって、不平満々の日々を送っている。