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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
08 その七 石の下
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 32,242 字 · 65 页
千代は一応容疑者として地方の警察へひかれたが、この警察には他に複雑な事情があるものと見て、結城新十郎に応援をもとめた。
そこで新十郎は田舎通人と虎之介にとりまかれつつ、川越へ到着したのである。
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新十郎はまる五日間、留置の千代を取調べずに、傍証をかためているようだった。彼は全てを調べあげたが、特に甚八の行動には興味をひかれたらしく、彼が諸方を歩いたと同じように諸方を歩いて、彼が何を質問し、何を突きとめ、何をきいて満足したかを調査して倦むことを知らないようであった。
夜は夜で歩きまわり、また読書にふけっていたが、花廼屋と虎之介に系図を示して、
「この系図の書きこみは面白いものですね。これによると、村人の言い伝えには意外の真実がこもっているのが分りますよ。初代津右衛門長女さだは明らかに大久保長安の妾の一人ですが、長安は、莫大な財産をイントクしていたと同時に、切支丹でもあったと云われているのですよ」
田舎通人はニヤリと笑って、
「それじゃア私は隠し物は切支丹の祭具と見るね。金箱だという説は誰しもいい加減に思いつく空想だが、切支丹てえのは、しかるべき達人のニラミがないと見破れない」