轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
11 その十 冷笑鬼
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,522 字 · 46 页
倉三は草雪に返盃して、
「私どももその時までは夫婦合わせて四十五銭のお給金をいただいておりました。実は五十銭いただく筈ですが五銭は家賃に差ッ引かれますんで。ところが、お清が死んでから、私のお給金がにわかに二十銭に下落いたしましたんで。男と女の給金が半々同額てえのも聞きなれないが、二十二銭五厘じゃなくって二十銭。当節は男の方が二銭五度安うござんすかと伺いを立てますてえと、五十銭の半分が二十五銭。そこから五銭の家賃を差ッぴいて二十銭。ねえ。半々にわるてえと二銭五厘もうかりますねえ。あの人のソロバンは」
「なるほど。しかし、お前もよく辛抱したが、あの令夫人はお子供衆や身寄りがないのかい」
「サ、そのことで。実の子が三人おありなんですが、むろん、利口者の奥様がジッと御辛抱なさるのも子供のため。少からぬ遺産があるに相違ないとの見込みでしょうが、こいつが実に謎の謎。イエ、お宝の有る無しじゃアございませんよ。そのお宝の持主が人間ではないとなると……イエ、まったくの話で。水野左近は人間ではない。鬼でござんす。しかも明日……」
酔ってもいたが、倉三の目が光った。
★