轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

02 その一 舞踏会殺人事件

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,645 字 · 47 页

青空文庫

田所をひッ捕えて、まるで自分が推理して捕えたように大満足、ニタリニタリよろこんでいる。田所は後手にとられ、すでに観念して目をとじていた。新十郎は人々のざわめきの鎮まるのを待っていたが、

「悧巧な犯人でしたよ。犯人は当夜重立った人々の扮装をあらまし知っていました。むろん神田正彦さんが、虚無僧になるということも、あるいは神田さんが虚無僧姿に仮装するようそれとなくすすめたのは犯人であったかも知れません。尺八に小柄を隠して、加納さんが毒に苦しみはじめるまで、ついてまわるのは既定の計画でありましたから。そして二人の虚無僧がいることによって、常に一人が加納さんをつけているのを、まぎらすことが必要でした。そして田所を虚無僧に変装させて、自分は梅干に毒を仕込み、加納さんを偽って夕月へおびきだしたのです」

人々はギョッとして目を見合せた。花廼屋は訝しんで、

「すると、ほかに真犯人がいるのですか」

「小柄を刺したのが致命傷でないそうですから、毒を仕込んだ人の方が、もっと大物の真犯人というべきでしょうか。では、真犯人のお部屋を訪問いたしましょうか。しかし……」

新十郎はとッくにアツ子が立ち去ったのを知っていた。