轻松读懂日语经典作品
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はる
春
姐姐坐火车回娘家,心里直犯嘀咕:妹妹居然爱上了以前被她们嘲笑是“猴子”的穷画家。这趟回家,她得想办法把这事给摆平了。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,519 字 · 20 页
白茶けた苔に掩われた木々と木末に咲いた藤の花と木々の間に仄めいた池と、――画面にはそのほかに何もなかった。しかしそこにはどの画よりもしっとりした明るさが漂っていた。
「あなたの画、あそこにあるのも?」
辰子は後ろを振り向かずに、姉の指した画を推察した。
「あの画? あれは大村の。」
大村は篤介の苗字だった。広子は「大村の」に微笑を感じた。が、一瞬間羨ましさに似た何ものかを感じたのも事実だった。しかし辰子は無頓着に羽織の紐をいじりいじり、落ち着いた声に話しつづけた。
「田舎の家の庭を描いたのですって。――大村の家は旧家なんですって。」
「今は何をしているの?」
「県会議員か何かでしょう。銀行や会社も持っているようよ。」
「あの人は次男か三男かなの?」
「長男――って云うのかしら? 一人きりしかいないんですって。」
広子はいつか彼等の話が当面の問題へはいり出した、――と言うよりもむしろその一部を解決していたのに気がついた。今度の事件を聞かされて以来、彼女の気がかりになっていたのはやはり篤介の身分だった。殊に貧しげな彼の身なりはこの世俗的な問題に一層の重みを加えていた。