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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

岡本綺堂『時代推理小説 半七捕物帳(五)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,744 字 · 434 页

青空文庫

の捕物で横浜へ出張った時に、その手伝いをした関係もあるので、彼は高輪を通りぬけて神田までたずねて来たらしい。半七は団扇を使いながら訊いた。

「事によっちゃあ踏み出してもいいが、一体どんな筋だ」

「居留地の異人館の一件ですがね、去年の九月、男異人ふたりと女異人ひとりが江戸見物に出て来て、団子坂で殴られたり石をぶつけられたり、ひどい目に逢った事があるそうですね」

「むむ。おれもそれに係り合ったのだ。その異人がどうかしたのか」

「男異人のひとりはハリソン、ひとりはヘンリー、女はアグネスといって、ハリソンとアグネスは夫婦なんです」と、三五郎は説明した。「ところが、この八日の晩に、ハリソン夫婦が変死したので……。亭主のハリソンは自分の部屋の寝台の上に、喉を突かれて死んでいる。女房のアグネスは庭の木の蔭に倒れているというわけで、もちろん下手人は判りません。そこで、その探索を戸部の奉行所へ頼んで来たのですが、相手が異人だけに手を着けるのがむずかしい。異人の方じゃあ日本人が殺したことに決めているようですが、異人同士だって人殺しをしねえとは限らねえから、この探索はなかなか面倒ですよ」