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しょさいをちゅうしんにしたいえ
書斎を中心にした家
宮本 百合子
「住宅」住宅改良会、1922(大正11)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,739 字 · 8 页
従って、従来のような、あまり台所のそばで、浴衣や、寝衣のまま行かれないのでは困ります。
女中部屋は、これからは矢張り、椅子式でよろしいでしょう。さほど広くはなくても、快活な窓、必要だけの家具、女らしい壁紙などに囲まれていたら、心もさっぱり活々としますでしょう。
私の家では人数も少いので、食事でも皆同じにしている位ですから、女中の部屋と云っても、時には楽しくお喋りに行けるようにして置きたく思います。
此で、まあ必要な部屋の種類はあげたことになります。
寝室つき書斎二つ、各々十畳に四畳半位ずつ。客間、十三四畳。食堂、十一二畳、配膳室三畳。台所、六畳位。浴室、五畳。女中部屋六七畳。総体で幾坪になりますか。出来るなら、簡素なハーフ・ティンバーの平屋にし、冬は家中を暖める丈の、暖房装置が欲しゅうございます。
道路と庭との境は、低い常盤木の生垣とし、芝生の、こんもり樹木の繁った小径を、やや奥に引込んだ住居まで歩けたら、どんなに心持がよいでしょう。
余り市中から遠くない半郊外で、相当に展望もあり、本でも読める樹蔭があると同時に、小さい野菜畑や、鶏でも飼う裏庭があったら、田園生活のすきな自分は如何程よろこぶでしょう。