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しょきかん
書記官
川上 眉山
「太陽」1895(明治28)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,182 字 · 36 页
あんな偏屈な、わけのわからぬ奴にお前をやることは出来ぬ。これまでの約束はこれぎりもうないものと思え。
* * *
木島鉱山払い下げについての運動は双互の間次第にその競争烈しく成り行き、国友商会に属する一派も、互いに対抗して相下らず、これに加うるに競争者の相手も今は数人の多きに上りて、いわゆる見積りの価格なるもの、また次第に騰貴して、三十五万円の声を聞き、なおその競争の容易に止まるべくもあらざれば、さすがに当路の者も扱いかねて、ここに一片の閣令を出すこととなりぬ。この閣令にて鉱山の借区もしくは払い下げの条規を規定せるものなれば、かの払い下げ願書のごときも、さらに再びこれに拠って呈出せざるを得ざるに至れり。
その閣令が官報紙上にまさに現われんとする前日なりき。辰弥は急に善平を人知れずある待合の楼上に招きて、事の危急に迫れるを知らしめ、かくして最後の大勝利また眼前に臨めるを告げたり。
さていよいよかねての事件も、こちらに負けず国友派の例の運動が烈しいので、双方非常の競争となって、あなたもこれまでは長々のお骨折りでありましたが、当局大臣も明日ごろは多分一篇の閣令を発して、それをもって勝敗を一時に極めさせる見込みだそうですが、しかしこれとても秘密の中の秘密で、当局大臣のほか省中のものは誰とて知っ