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きととりになったきょうだい
木と鳥になった姉妹
小川 未明
「こども雑誌」1920(大正9)年7月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 4,863 字 · 10 页
そのとき、ちょうど王さまのお通りがありました。
王さまは、女の泣いているのを見て、家来を遣わして、その泣いている理由をたずねられました。妹は、一部始終のことを物語りました。王さまは、これをお聞きになると、たいへんに妹をあわれに思われました。そして、家来の中から魔法使いのじいさんをお呼びになりました。そして、どうかして、この女を、故郷に帰してやる工夫はないものか、とおっしゃられました。
まゆ毛の長い、つえをついている、白髪の魔法使いは、うやうやしく、頭を下げていいますには、
「このままの姿では、とても幾千里となく遠い国へ帰ることはできません。なにか姿を変えなければなりません。」と申しあげました。
「なんなりとも、汝の力でできることなら、姿を変えてゆけるようにしてやれ。」と、王さまはいわれました。
魔法使いは、ついているつえの先で女の肩をつつきました。するとたちまち、美しい妹の姿は消えて、一羽のつばめとなってしまいました。
つばめは、王さまの頭の上の空を、二、三べんまわりました。そして、どことなく影を消してしまいました。
つばめは、昼となく、夜となく海の上を渡りました。